kameboo3

卒業制作「diary」 大学時代4年間のあらゆる記録を10冊の「小説」としてまとめた作品です。 ▼まえがき 複雑に思考を働かせてしまう人間の不完全さが好きだ。 その上で「大学生」という時代は特別と言えるだろう。成人を迎えながらも最も自由はモラトリアム期。この四年間で得た幸福感、苦悩、気づきや葛藤、感情を動かした全ての記憶を大切にしたい。 しかし人は嫌でも忘れてしまう生き物だ。 忘れないようにと日を記すことを続けてきた。それは、日記帳に感情や感覚を書き殴る事だけに限らない。時間を止めた視界を写真に写したり、SNSに気軽に“なう”を書き留めたり。日付のついた記録は全て「日記」と言えるだろう。 なんで撮ったか分からない写真、なんで書いたか分からない言葉。そういったどうでも良い記録にも、形に残そうとした過程や意図があったはずだ。 人生は物語だ。どこにでもいる何の変哲もない平凡な私でさえ、振り返れば歩んできた物語はこんなにも眩しいと気づく。 皆さんの物語がとても眩しいことに気付けますように。